豊予社
アゴラ人気商品の1つ、八幡浜港に水揚げされた地魚を生かした「オイル煮」とご当地「ごちそう缶詰」の商品化に際し、開発段階から参画して頂き、コンセプトデザイン固め、パッケージデザイン・リーフレット制作に携わって頂いた豊予社4代目社長・菊池史行さんに、産業構造が変わり業種の境がなくなる中、情報発信の新しいビジネスモデルへの挑戦についてお話を伺いました。

Q.:アゴラとの繋がり

「八幡浜未来塾(まちづくり勉強会)」の中で、山本社長が「八幡浜には漁・農・食の魅力を内外に伝える情報発信基地がない。まちづくりプロジェクトの旗印となり、まちの人々に元気と楽しさを提供出来るエンタティンメント空間、しかも来店目的の場と成り得る施設をつくろう」との呼びかけにすぐさま賛同し、株主になりました。
アゴラブランドの存在意義を伝えていく中で豊予社の役割は何か。何ができるのか考えた末、1つは地元デザイナーが八幡浜を題材に描いたかわいいデザインを施したポストカードに制作しほっこり観光土産に。
もう一つは、子供たちに親しみを持ってもらおうと「はまぽんグッズ」を開発しました。
昨今のゆるキャラブームもあり、みなっと内で行われるイベントに来られた方にも好評です。

Q.:地元向け情報発信について

月に1回「ほっぷ」という、地域情報誌を25,000部発行しています。大洲、八幡浜市を中心としたお店や企業の広告も載せ、八幡浜、西宇和地区に新聞と一緒に折り込んでいます。
20年ほど続けていますが、当初20件ほどだった広告も、今では80件まで増えました。
様々な業種の広告が入っていると、商店街を歩く感覚で見てもらえるのではないかと期待しています。
この取り組みは徹底した継続が大事。地元商店・企業に関心を抱いてもらうことが住民とのつながりをより強め、コミュニティをつくり上げていくと信じています。
1社で広告を出すと経費はかさみますが、「ほっぷ」のように広告出稿するお店や企業が多いと経費は押さえられますよ。

缶詰・瓶詰

はまぽんグッズ

ポストカード

豊予社社屋

豊予社4代目社長・菊池史行さん

Q.:新たな情報発信の試み

「LINE@」というLINEの中に簡単な紹介ページを作り、そこから集客につなげる方法やQRコードの様にケータイなどの端末でコードを読み 込み、紹介映像や音声、リンクにもつながる「AR」(拡張現実)というサービスもあります。
例えば、リクルート向けパンフレットに組み込み、若手社員のインタビュー動画に活用します。
企業や店舗に対し、印刷物と一緒にウェブやこのARなどを絡めた相乗効果のある情報発信施策を紹介しています。

Q.:今後の展望について

情報入手源は、ネットはもちろんですが自分の足で稼くことを大事にして実際に自分の目で見て、生の声を聴いています。
こういう経験値を生かし、商品開発や販売促進、ブランドイメージ要素をアゴラとともに考案し伝えていきたい。
また、新たな食スタイルへの気づきを得てもらえるラベルデザインやシールの種類、商品特性が伝わる販売方法、展示装飾など、消費者の行動パターンを深堀し、ブランド要素を提案していきます。
今後も「印刷+αのチカラで地域を幸せで豊かにする」理念のもと、消費者の共感を呼ぶ創意工夫に取り組んでまいります。